③-4:2倍テレコンバーターの購入


■TAMRON TC-X20の購入_20180717

 2018年7月17日、ネット通販(Amazon)でTamron製の2倍テレコンバーター(Nikon用)であるTC-X20の新品を41,321円(税込)で購入。当テレコンは2016年9月23日発売であり、希望小売価格は56000円(税抜)であるが、新品をおよそ30%OFFで購入できた。

2倍テレコンバーター(TAMRON TC-X20)

TAMRON TC-X20 手前側がカメラ装着面

TAMRON TC-X20 手前側が主レンズ装着面


 通常、テレコンバーターの装着対象となる望遠ズームレンズを主レンズと呼び、テレコンバーターを補助レンズと呼ぶ。

■TAMRON TC-X20の仕様

 公式ページにある仕様説明を参考にして整理します。

項目 概要
モデル名 TAMRON TC-X20
発売日 2016年9月23日
対応マウント ニコンFマウント
倍率 2倍
レンズ構成 5群9枚
重量

305g (Nikon用)、360g (Canon用)

本テレコンを

装着可能な

主レンズ

以下4種類のTAMRON製の望遠ズームレンズが対応

※2019年5月末時点

・Model A034:70-210mm /F4 Di VC USD

・Model A035:100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD

・Model A022:SP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2

・Model A025:SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2

 現時点では、本テレコンはNikonとCanonの2社に対応している。

■超望遠撮影における留意点

 望遠ズームレンズに2倍テレコンを装着する効果は以下の通り。

  説明
メリット① 焦点距離が2倍(画角が1/2倍)になる。※効用そのもの
デメリット① 最大絞り値(最小F値)が2倍になり、露出は低下する。
デメリット② メリット①とデメリット①(→低速シャッター)によりカメラブレが生じる。
デメリット③ メリット①で画角が狭まり、高速移動する被写体に対してピントが合わず、画面から外れ見失うことが多くなる。

 デメリット①~③が気にならない撮影条件は、遠くの風景撮影です。露出低下は三脚(カメラブレ対策)を利用しての低速シャッターなどで対応し、遠くの風景ならばデメリット③は問題になりません。

 さてデメリット①~③で最も苦しむ撮影条件は、比較的近くの高速移動する被写体です。具体的には広場で周囲を飛ぶ燕を想像してください。それを撮ろうとすると、特にデメリット③が厳しいです。このような状態では、標準レンズで撮影して、後からパソコンでトリミング(切取り拡大)する方が有効です。その場合にはトリミングに耐えられるだけの有効画素数が大きいカメラが好ましいです。以下に対応を整理します。

  対策
デメリット①  露出低下は、低速シャッターかISO感度引き上げで対応
デメリット② カメラブレは、三脚撮影や非接触撮影で対応
デメリット③ 被写体から離れてAFを利用。行動を予想して待機する。

 最後にデメリットとしては書きませんが、焦点距離を伸ばして光学的に拡大すると画質が劣化します。時にトリミング拡大と変わらないのではと思うこともあるのですが、比較はしていないです。そう感じた時には自分の脚で寄って撮れという…基本姿勢に立ち返りたいと思います。


■望遠ズームレンズに2倍テレコンバーターを装着する様子

 望遠ズームレンズ(TAMRON A035N:主レンズ)に2倍テレコンバーター(TAMRON TC-X20:補助レンズ)を装着する際の光学系の連結方法と焦点距離・F値の対応は以下の通り。本テレコンはリア型であり、主レンズの後ろに連結し、主レンズとカメラに挟み込まれる状態となる。

被写体側 主レンズ(望遠ズームレンズ) 補助レンズ(2倍テレコンバーター)

一眼レフカメラ

(撮像素子サイズ)

撮影者側

焦点距離

(対角画角)

最小F値

 TAMRON A035N

(100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD)

TAMRON TC-X20

Nikon D610

(フルサイズ)

200-800㎜

(12.3°-3.1°)

F/9-13

Nikon D7200

(APS-Cサイズ)

300-1200㎜

(8.2°-2.1°)

主レンズと補助レンズの連結前

主レンズと補助レンズの連結後


 主レンズの補助レンズに白色の目印となる線があるので、それを合わせて少し捻ると噛み合い連結される。フルサイズの一眼レフで焦点距離800㎜で満月(約0.5°)を撮影すると、対角線上に満月が6個ほど並べられる程度に拡大して撮影できる。主レンズには専用三脚座があるので、三脚利用の際にはそれを利用する必要がある。