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科学系掲示板_力と加速


万有引力は、力を感じないのに物体を加速させる。ニュートンは万有引力を"力"と考えた。"力"と考えても運動を十分に説明はできた。万有引力はどんな質量の物体に対しても等しく加速させる(等加速)ため、ニュートンのように"力"と捉えると、その式(万有引力の法則)の通り、各質量に応じて適切な力を与えていることになる。

※右の画像の万有引力については古い時代の見方だと思う。ただニュートンが『プリンキピア』で示した運動三法則と万有引力について、力と加速の2軸に注目することでうまく一堂に会して示すことができる。

 

しかし、自由落下する時に我々は"力"を感じていない…自由落下の最中に上から手で地面に向かって押し付けられるような圧力は一切感じない。それでも加速されてしまうので、地面にぶつかってしまうから脚で踏ん張って立つ…この踏ん張って立つ時に感じる力は万有引力そのものではない。

地上に立つことを別の似た話に例えると、遠くから壁が押し迫ってきて、遂には自分に衝突したから、自分はその壁を手で押さえている状態に近い。手で押さえて壁を静止させる力の入れ具合は、壁の向かってくる力とちょうど釣り合うようにする(運動の第三法則)。

 

アインシュタインは万有引力は"空間の歪み"と捉えた。空間の歪みの真意はまだよく分からないが、"力が働かないのにあらゆる物体を等しく加速させる作用"を指しているのだと思う。これは物体に力を作用させない点で、ニュートンよりも体感としては正しい解釈だと感じる。

アイザック・ニュートンが書物『プリンキピア』(第一版は1687年に発行)の序章で示した、運動三法則と万有引力の法則を"力と加速"という2軸を取ることにより、一堂に会する形で示す。