番号 | 語録 | 文献 |
001 |
■職人と科学者 青山:…金融工学を導入したことによって飛躍的に利益がアップするというものじゃないですからね。だから、金融工学というサイエンスが、昔ながらのアート的手法をすぐに駆逐するなんてことにはならないです。 青山:一方では「でっかく儲けられなくて、株をやる意味なんてあるか!」という昔ながらの元気なおっさん達も茅場町には一杯いるわけです。「投資家は株を買う。経営者はそのカネで頑張って儲ける。すると株も上がって投資家も儲かる。みんなが幸せ、万々歳」というわけ。そういう人が「金融工学だなんだと偉そうにいっても、結局は市場平均キープがやっとじゃねえか。従来の方法でいいんだ、職人芸でどこが悪いんだ!」と大手を振って歩く。 青山:いや、これはアメリカでも同じなんですよ。ピーター・リンチにしても、ウォーレン・バフェットにしても、別に数学の達人でもなんでもないわけですから。ジョージ・ソロスにしてもそうですね。理屈抜きで相場がうまい人ってのは、やっぱりいるんです。だから、従来型の金融工学だけでマーケットを全て語れるはずはないわけですよ。 |
『マネー革命②』 相田 洋 |
002 |
■とばす洒落一つ一つにも、財布いっぱいの金貨がかかっている
「経験を積むとなると、先立つものは金だよ。私が飛ばす洒落の一つ一つにも、財布いっぱいの金貨がかかっているのだ。今自分の知っていることを学ぶために、五十万の私の財産が消えていったよ。父の全財産だけでなく、私の俸給も、五十年余にわたる相当な額の文筆収入も、そうだ。」 お金をどこに使うかによって、人生はすごく変わってくる。それは年齢を重ねるとさらにはっきりしてくる差だ。 もしゲーテが、受け継いだ遺産や文筆で稼いだお金で城か何かを買っていたら、それは「お金を儲けたんだね」というだけのことである。無形のものにつぎ込めるかが肝心なのだ。 |
『座右のゲーテ』 齋藤 孝 |