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■年を取ったら多くのことをする 「年を取ったら、若かった時より多くのことをしなければならぬ。人間が最後には自分自身の抄録の編纂者になってしまうとは悲しいことだ。そこまで行くだけでも幸運というものだが。」 若い時には、エネルギーに満ち溢れているので、普通に生活するだけでも満足できる。だが年を取ってエネルギーが落ちてくると、懐古的になり自分の未来を愛せなくなる。そうならないためには、年を取ったらより多くのことをして、自分自身を更新していくことが大切だ。 伊能忠敬は養子で入った家の家業を盛んにした後、隠居した。その隠居時代に地図作りを仕事にしたのである。新しいことに取り掛かったおかげで、退屈もしないし、人のためにもなった。非常に充実した隠居生活である。 …あとは時間を編纂に費やすしかない人生というのは、ゲーテの言う通り、あまりに悲しい。 |
『座右のゲーテ』 齋藤 孝 ※『ゲーテ全集13』p406 ゲーテ |