番号 | 語録 | 文献 |
001 |
■未来予測が当たらない理由 未来予測は、なぜ昔からこうも当たらないのだろうか? 一つの理由として考えられるのは悲観論の存在である。…人間にはポジティブな情報よりもネガティブな情報に対し、より敏感に反応するという傾向がある。 …それらのネガティブな状況に対して人間や社会の側が有効な手立てを見つけられないという「設定」が言外に含まれているのも問題だ。あらゆる「問題」は対応が可能だし、対応の結果、改善が図られれば当初予測された悪い未来も当然変わってくるのだが、多くの未来予測においてはそのことが忘れられがちだ。 …理由の第二は、未来において発生する科学技術上のブレークスルーを、過去の世界に生きる人間はなかなか想像できない。…逆に科学技術を信奉し過ぎるあまり、その制約要因を考慮しないというのも未来予測者が陥りがちな罠である。…民主主義の国では、…わいば近代化の制約を受ける。あるいは、社会的道義や倫理観も科学技術の制約要因になりうる。 |
『未来予測入門』 上田篤盛
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002 |
■大事なのは歴史を知ること ポイントは、比較的当たる領域のものを中心に予測し、それをベースに修正を加えていくことだ。…人口統計など…ある程度まで間違いのないデータに裏付けられた予測を幹に据え、その上で修正を加えていけばいいのだ。そして、その作業をする上で大事なのは歴史を知ることである。 |
『未来予測入門』 上田篤盛 |
003 |
■複数のシナリオを想定する 不確実性に対応するには複数のシナリオを想定し、そのシナリオごとの対処法を考えておく必要がある。 シナリオ・プランニングなどは、まさにこうした考え方に基づいた未来予測の最も基本的な手法の一つである。 |
『未来予測入門』 上田篤盛 |