①西平畑公園での野鳥の撮影
2021年2月26日(金)、神奈川県の西平畑公園(松田山ハーブガーデン)にて河津桜を見に行きました。早春に咲き始めた河津桜は、既に散り始めていたが、ぼちぼちの見頃でした。
メジロ(目白)やヒヨドリ(鵯)といったお馴染みの野鳥は、河津桜の木々の間を縫うように飛び回り、花蜜を吸いに集まっていた。写真は、河津桜の木の上で鳴いていた鵯の様子。鳴く際に開いた口には、細長い舌が見えています。今回は、野鳥が桜の花蜜を吸う"お作法"についてご紹介したい。
②ヒヨドリやメジロの吸蜜のお作法
鵯や目白といった野鳥は、嘴は細く、舌も細いです。したがって、彼らは桜の花に嘴と舌を突き差して、その奥にある花蜜を吸い(もしくは舐め)とります。花との接触で、花びらを散らしてしまったとしても、彼らが花を引き千切ることは目撃したことはありません。
桜の立場から考えると、鵯の嘴に雄蕊の花粉を付着させられるため、花の受粉に野鳥を利用していると見ることもできるでしょう。
③インコの吸蜜のお作法
他方、こちらは野生化したインコが桜の花蜜を吸う(もしくは舐めとる)様子です。写真は2019年4月3日(水)に東京都大田区にある池上本門寺で撮影したもの。
ここの境内にあるソメイヨシノ(染井吉野)は、ブーケ状に花が束となっているのですが、そこへ青目のワカケホウセンインコ(輪掛本青鸚哥)の集団が桜の花蜜を吸いに飛来しました。
彼らの嘴や舌は太く大きいため、鵯や目白のように花に舌を突き差すような吸い方は難しいです。そこで彼らは、花の根本から千切り取り、押し潰して浸み出した花蜜を舌で舐めとっているようでした。時々、花のみならず、枝ごとへし折った形跡も見られました。
桜の木の下にはまだ鮮度の高い花が無残に落ちていましたが、それでも桜が散り切る前に全て食べ尽くすのは難しいでしょう。