■MagicaVoxelのモデリング画面の説明
通常、アプリを立ち上げた際は、以下のようにモデリング操作ができる画面(=モデリング画面)であり、画面左上にあるModelタブが選択されている状態であることで確認できます。ここでは例として、画面右側のリストのFileツールよりcastleをクリックし、"お城"のサンプルを開きました。
※このcastleのファイル等は最初から備わっているサンプルです。
画面の項目 | 説明 |
①Paletteツール | ボクセルの色や背景の色を選択する。 |
②Brushツール |
モデリングの際のブラシ。 ②-1:ブラシの形状指定 L(直線)、C(円)、P(パターン)、V(1ボクセルずつ置く)、F(1面にボクセルを置く)、 B(ドラッグ範囲にボクセルを置く)の6通り。 ②-2:ブラシの機能指定 各ブラシでAttach(追加)、Erase(削除)、Paint(色塗り)の機能を指定可能。 ②-3:ボクセルの選択 6つの機能がある。ボクセルの移動・ボクセルの選択・同色ボクセル選択・ 色抽出・削除・塗りつぶし。 |
③Mirrorツール |
X軸、Y軸、Z軸に沿ってミラーリングする。左右対称な造形物作成に利用。 |
Axisツール |
軸単位でのモデリングができます。 |
④Viewツール |
画面左下にあるBG,Edge,SW,Grid,10,Frameなどの表示です。 モデルの編集時のモデルの外観を変更。 |
⑤Model/Render 切替えタブ |
左上のメニューにあるModelとRenderのタブ。 Modelはモデリング画面で、Renderはレンダリング画面。 レンダリングしたい場合にはRender画面に切替える。 |
⑥ファイル名 |
画面上部にはモデルのファイル名がある。このファイル名は変更できる。 |
⑦モデルサイズ |
上部の「21 21 21」は、モデルを作成できる範囲、つまり、『3Dキャンバス』を規定するドット数であり、この場合、1辺がボクセル21個分の立方体の内部を『3Dキャンバス』となります。 ちなみに、設定可能な1辺当たりの最大ボクセル数は126(約2の7乗)とのこと。126の立方根は2000376ボクセルとなります。 当初、設定したモデルサイズが小さいと分かった場合には、途中で変更することもできます。家の増築に似ており、初めから完成形のモデルサイズを見積もる必要はないです。むしろ、最初はモデルサイズが小さいほうが、色々と都合が良く、増設ありきでモデルを作った方が良いと思います。 |
⑧⇆の記号 |
モデルサイズの右にある⇆の記号は、World画面への切替えです。 これにより、複数のモデルを同じ空間上に配置させられる。 |
⑨エディタ |
モデルが表示される画面中央部エリアを指す。このモデルをクリックするとボクセルを配置したり、削除したり様々なモデリング操作ができる。 "お城"を囲む立方体の白線は、モデルそのものではなく、モデルを作成できる範囲であり、私は『3Dキャンバス』と呼んでいる。3Dキャンバスの大きさは、⑦のモデルサイズで調整しています。 |
コンソール |
画面下にあるコンソールには、 中央のエディタ部分で現在選択している位置の座標が表示される。 |
⑩スクリーンショット |
左下のカメラのマークは、現在の編集モデルをそのまま画像として エクスポートします。保存形式はPNG。 |
⑪Editツール |
種々の編集が可能。 |
⑫Fileツール |
画面右側のFileリストです。既に保存されたモデルが表示。 |
⑬Exportツール |
モデルファイルをエクスポートできる。 Unityで扱るobjファイルなどがサポートされる。 |
⑭View Camera |
画面中央下の小さな3Dキャンバスとカメラ配置調整スイッチ。 Persは、3Dキャンバスを中心に、近くで広角カメラを持って回転させた見え方。 Freeは、近くで広角カメラを三脚固定させた場合の見え方。 Orthは、3Dキャンバスを中心に、遠くで望遠カメラを持って回転させた見え方。 Isoは、Orthと同様ですが、上下方向の角度が決まっている。 |
■View Cameraの設定
モデリング画面の下部にあるView Cameraは、モデリング時にモデリングしやすく構図を調整する機能です。以下、モデリング画面とレンダリング画面の両方でその機能の見え方の違いを説明します。レンダリング画面では、モデルの影、地面、背景も表示される点がモデリング画面と異なりますが、View Cameraの機能は同じです。
【PersもしくはFreeの見え方】
モデリング画面
レンダリング画面
Pers(=Perspective)とFree(=Freestyle)は両方とも同じ見え方です。端的に言えば、パースが効いて見えます。近いものほど大きく、遠いものほど小さく見えるということです。レンズで言えば、広角レンズで被写体に近寄った際の見え方になります。ただし、回転させた場合(マウスの右ボタンを押しながらドラッグ)に両者の挙動が異なります。
Pers設定での回転は、モデル自体を中心にカメラがその周囲を同心円状に回転させることができます。映画『マトリックス』でビルの屋上で銃弾をよけるシーンのカメラワーク…あれをどの方角にもできるイメージです。
一方で、Free設定での回転は、カメラを三脚に固定して、カメラの見る方向を変えています。したがって、上に回転させるとモデルが視界から外れます。
モデルに対して、Persでカメラ配置を決める、Freeで配置したカメラ角度を決める…という感じです。
【Orthの見え方】
モデリング画面
レンダリング画面
Orthの見え方は、望遠レンズでの見え方、つまり、遠くにある被写体を大きく写したイメージです。そのため、遠近感に乏しく、モデルが複数ある場合には、前後関係の差は小さく、重なって見えることでしょう。Persのように遠近感による線の歪みが小さい分、不自然に見えることが少ないと思います。
【Isoの見え方】
モデルリング画面
レンダリング画面
Isoの見え方は、Orthの見え方の特殊な状態と言えます。上記画面は、OrthからIsoに切替えたものですが、望遠撮影では一致していますが、カメラの配置がさらに俯瞰になっています。どうやら、この俯瞰のカメラ配置とカメラ角度は固定されているようで、回転させると地面に対して水平方向にのみモデルを回転させることができます。