①-1:シャッタースピードの違い


■古民家庭園の蹲

 2019年6月13日実籾本郷公園旧鴇田家住宅のお庭にある"蹲(つくばい)"を題材にシャッタースピードの違いをご紹介します。露出(露光)は一定に維持する必要があるため、シャッタースピード(SS)の変化(刻み)に応じて、以下のようにマニュアルモードで撮影のたびにISO感度とF値を調整しています。

優先項 SS(秒) 1/5 1/25 1/100 1/250 1/1000 1/2000 1/4000 1/8000
調整項① ISO感度 100 100 200 500 2000 4000 8000 16000
調整項② F値 F20 F8.0 F6.3 F6.3 F6.3 F6.3 F6.3 F6.3
露出(露光) EV 0 0 0 0 0 0 0 0

 撮影機材は、Nikon製のAPS-Cサイズの一眼レフデジタルカメラ(D7200)に対して、Tamron製の望遠ズームレンズ(TAMRON A035N)を装着しています。望遠ズームレンズの焦点距離は望遠端(400mm)に設定し、いずれも手持ち撮影しています。

SS=1/5秒

SS=1/25秒

SS=1/100秒

SS=1/250秒


SS=1/1000秒

SS=1/2000秒

SS=1/4000秒

SS=1/8000秒


 ISO感度が100よりも小さくできなかったので、低速シャッター側では絞り値(F値)を上げることで光量を絞っています。そのため、特にF20で設定したSS=1/5秒の写真では、背景のボケの効きが弱くなっています。

 SS=1/1000秒程度の高速シャッター側にすると、水流は静止して見え、それ以上に高速スピードにしても今回の題材に関しては、大差のない印象です。一方で、SS=1/25秒くらいまで低速シャッターになると、水流の軌跡まで写り、全体的に滑らかな印象になります。この時は手持ち撮影でしたので、低速シャッターを数秒レベルにまで遅くするとカメラブレがひどくなるので、SS=1/5秒まで撮影しました。それ以上の低速シャッターは、三脚が必要でしょう。