カメラ本体にNikon 1を使用した場合、撮像素子サイズがフルサイズに比べて小さいことにより、フルサイズ換算での焦点距離が約2.7倍になります。これは遠くの被写体を撮像素子上により大きく写せる、撮影画角を狭められることを意味します。
2019年8月17日(土)、22時頃に満月を自宅ベランダ(@千葉県市川市)から撮影しました。光学系は以下の通りです。
【光学系】
光学系 | 焦点距離レンジ | 撮影画角レンジ | |||
①レンズ | ②レンズ補助 | ③レンズ補助 | ④カメラ本体 |
540~2160mm ※フルサイズ換算 |
4.59°~1.15° ※対角画角 |
望遠ズームレンズ | 2倍テレコンバーター | マウントアダプター | 1型ミラーレス一眼 | ||
TAMRON A035N | TAMRON TC-X20 | Nikon FT-1 | Nikon 1 S1 |
【撮影条件】
満月の写る大きさが焦点距離に応じて、露出(露光)は変化するため、それに応じてシャッター速度(1/20秒前後)を調整しています。低速シャッターになるため三脚と雲台でカメラを固定して、角度調整によって画面中央に満月を配して撮影しています。満月を拡大するほど、地球の自転による満月の移動が無視できなくなります。
【撮影結果】
焦点距離(換算前):200mm
焦点距離(換算後):540mm
対角画角:4.59°
焦点距離(換算前):400mm
焦点距離(換算後):1080mm
対角画角:2.30°
焦点距離(換算前):600mm
焦点距離(換算後):1620mm
対角画角:1.53°
焦点距離(換算前):800mm
焦点距離(換算後):2160mm
対角画角:1.15°
焦点距離(フルサイズ換算後)の計算方法は、①レンズの焦点距離を、②レンズ補助の2倍テレコンで2倍にし、④カメラ本体の撮像素子サイズが1型であるのでさらに2.7倍して求められます。上の4枚の写真はPC上で明るさを調整しましたが、トリミング(切り取り)などは行っておらず、光学ファインダー越しの見え方となっています。満月の画角が約0.5°ですので、焦点距離(フルサイズ換算後)が2160°の場合には、対角線上に満月が2個収まる程度の見え方です。
なお、左から二番目の満月には黒い帯が薄く見えますが、これは手前にあった電線が満月と重なってボケて見えているためです。