撮影スポット_2019年7月(4)


■2019年7月15日(月)

01_皇居東御苑_大手町駅

 今回は、"秋の七草"の一部が見られました。"春の七草"は七草粥として食べられますが、秋の七草は食用よりも観賞用だそうで、花の見頃は6月~10月とされます。秋の七草は万葉集に収録されていることに由来するそうですが、旧暦の秋は7~9月、現在の夏に相当します。

14時半頃、大手町門に到着しました。今日は曇りなので、外付けストロボ(スピードライト)も使いたいと思っています。

大手門から入ってすぐの"三の丸"エリアです。心なしか見晴らしが良くなっています。奥の建物は"三の丸尚蔵館"です。

大手休憩所の前の植え込みは完全に平地になっていました。


旧大手休憩所エリアの建設計画は、"三の丸尚蔵館"の新築棟であり、2019年8月初~2024年7月末の約5年間で完了すると書かれています。

"同心番所"の横にはヤブミョウガ(藪茗荷)が群生しています。秋には紫色の果実をつけるそうです。

藪茗荷の拡大写真。


"二の丸休憩所"前に咲いていたキキョウ(桔梗)です。秋の七草のひとつです。

"二の丸休憩所"前に咲いていたオミナエシ(女郎花)です。秋の七草のひとつです。

"二の丸雑木林"で咲いていたヤマハギ(山萩)です。秋の七草のひとつです。


"二の丸雑木林"に流れる小川の両脇にはハンゲショウ(半夏生)が生えていますが、まだ斑入りの葉は少ないようです。

半夏生の拡大写真。

"二の丸庭園"の菖蒲園の様子です。既に菖蒲の花は見られません。


"二の丸池"の様子です。水生植物が繁茂しています。

"二の丸池"のアサザ(浅沙)の花です。

"二の丸池"にいたシオカラトンボ(塩辛蜻蛉)です。カキツバタ(燕子花)の品種であるワシノオ(鷲の尾)の実の上にとまっています。


"二の丸池"のヤマブキ(山吹)は実が育っています。昨年の実は真っ黒でまだ付いていますが、今年の新しい実は緑色~茶色です。

"二の丸池"のヒメコウホネ(姫河骨)の花です。

"二の丸池"のコウホネ(河骨)の花です。


"二の丸池"の滝の横にイワタバコ(岩煙草)の紫色の花が咲いています。

岩煙草の花の拡大写真です。

"諏訪の茶屋"の傍にあるシラン(紫蘭)です。紫蘭の実がなっています。


"二の丸池"を離れて、再び、"二の丸雑木林"に向かいます。中央左奥の赤く見える木は、ゴンズイ(権萃)です。右側のオレンジはオニユリ(鬼百合)です。

権萃の赤い実の拡大写真です。今後、さらに赤くなると思います。

"二の丸雑木林"には、オニユリ(鬼百合)が咲き始めています。まだ蕾が多くあるこの時期が最も鮮度が高く見頃だと思います。


鬼百合の茎には多くのムカゴ(零余子)が見られます。ちなみに、対馬には固有種の黄金鬼百合という品種があるそうです。

鬼百合の拡大写真です。鬼百合は、別名で天蓋百合と呼ばれます。この写真も下から撮影しましたが、花がシャンデリアのように下に向いてぶら下がっているためです。

"二の丸雑木林"に見られたヤマユリ(山百合)です。非常に香りが強いです。花が重いのか、完全に倒れて地面に当たっている花も見られました。


16時前、汐見坂を通って"本丸大芝生"に向かいます。写真のように大嘗祭のための大嘗宮の建設工事のため、大奥跡を囲むようにフェンスが敷かれています。

"天守台"から見た大嘗宮の工事の様子です。

ちなみに"天守台"の上の広場はこのようになっており、実はそこまで見晴らしは良くないと思います。


"天守台"の途中のこの辺りの方が全体を見渡しやすいです。

もともとこの辺りは芝生の場所でしたが、前回、芝生の巻き取り作業をしていたので、最後に元に戻すためにその芝生はどこかに保管されていると思います。

"天守台"の裏には大嘗宮建設の工事スケジュールなどが書かれていました。


大嘗宮の建設工事のために現在、苑内の通行止めの場所が示されています。画像をクリックすると拡大できます。

先程、"天守台"から撮影したタイザンボク(泰山木)の花です。望遠撮影でもやや遠い印象です。花には蜜蜂がいました。

通行止めのため、直接、"本丸休憩所"に行けなかったので、"書陵部"の方から遠回りします。その途中、八重咲きのムクゲ(木槿)が咲いていました。


"書陵部"の傍にあるカリン(花梨)の実です。毎回、観察していますが、だいぶ大きくなりました。

"書陵部"の通りのタブノキ(椨の木)です。こういう似たような樹木の同定は意識してやらないと身に付かないですね。

"書陵部"の通りのサンゴジュ(珊瑚樹)です。白い花が散り、赤い実が付き始めています。


"書陵部"から"梅林坂"に向かう途中にあるコムラサキ(小紫)です。別名、コシキブ(小式部)。

同じく、"書陵部"から"梅林坂"に向かう途中にあるシロミノコムラサキ(白実小紫)です。

"梅林坂"を下り、城の石垣を見るとアカツメクサ(赤詰草)の花にアオスジアゲハ(青条揚羽)が来ていました。


梅林坂の下った場所にあるクコ(枸杞)の花です。秋に収穫できる赤い実は、杏仁豆腐に添えられています。

その後、"百人番所"まで戻り、"中雀門跡"を通り、"緑の泉"まで来ました。写真はミナヅキ(水無月)で、ノリウツギ(糊空木)の園芸品種です。

"緑の泉"にあるハクウンボク(白雲木)です。


"本丸休憩所"です。手前の建設中の建物は"、本丸休憩所"の新築棟です。現在の"本丸休憩所"がどうなるかは不明です。

"本丸休憩所"に安置されている平成大嘗宮の模型です。現在、"大奥跡"に令和大嘗宮が清水建設により建設中です。

平成大嘗宮の模型の拡大写真です。


"本丸大芝生"から天守台を撮影しました。令和大嘗宮が目の前で建設中です。まだ地均しの段階ですが…。

"天守台"、"大奥跡"(令和大嘗宮(建設中))の拡大写真です。

"本丸大芝生"のシロツメクサ(白詰草)とモンシロチョウ(紋白蝶)です。


"本丸大芝生"にはハクセキレイ(白鶺鴒)の親子?が一緒にいました。色が濃いのが成鳥でしょう。ハナムグリ(花潜)のような昆虫を食べていました。

こちらの色が薄く、嘴の黄色がまだ残っているのが白鶺鴒の若鳥だと思います。

こちらは"富士見多聞"です。この中から"乾通り"に沿う蓮池濠の蓮の花の開花状況を確認します。


こちらが蓮池濠の状況です。既に蓮の葉で覆われていますが、花は一つも見られませんでした。

"富士見多聞"を降りて、近くのバラ園に向かいます。

"バラ園"の様子です。


"バラ園"ではイザヨイバラ(十六夜薔薇)は見頃でしたが、同時に緑色の実も付いていたので開花にムラがあるのかもしれませんね。

こちらはシハバナハマナス(白花浜茄子)のローズヒップ(果実)です。

こちらは通常のピンク色の花が咲くハナマス(浜茄子)のローズヒップ(果実)です。


バラ園の方から中央休憩所の方角を撮影しました。

"果樹古品種園"と"野草の島"の方に向かいます。

"果樹古品種園"では、桃、梨、柑橘類、林檎などの果実が実りつつあります。


"果樹古品種園"のヨネモモ(米桃)の果実です。

同じく"果樹古品種園"に見られたヒメヒオウギズイセン(姫檜扇水仙)です。

同じく"果樹古品種園"の白詰草にいたルリシジミ(瑠璃小灰蝶)です。


こちらは一般的なムクゲ(木槿)の花です。咲き始めで鮮度が高いためか、花の中央の赤色が非常に鮮明な印象を受けました。

木槿の花の拡大写真です。

"野草の島"には、リョウブ(令法)の花が見頃でした。


令法の花とクロアゲハ(黒揚羽)です。

同じく"野草の島"で見たマンリョウ(万両)の花です。万両の赤い実は10月頃に目立ちますが、花はこの時期に咲いています。

同じく"野草の島"にあるトチノキ(栃の木)です。実が大きくなってきています。


"中雀門"を出て"大番所"に至る坂道で見られたボケ(木瓜)の実です。

"三の丸尚蔵"まで戻ってきました。

大手門の発券所から見えたノカンゾウ(野萱草)です。八重咲きの野萱草もあるようです。


17時半過ぎ、大手門を出ました。3時間くらい苑内を散歩していました。

大手門の土橋を挟んだ大手濠側には、ハシビロガモ(嘴広鴨)の若鳥がいました。嘴がまだ黒くなく少し黄色であることや、毛の色がまだ不鮮明です。

大手門の土橋を挟んだ桔梗濠側には、いつも通りコブハクチョウ(瘤白鳥)が見られました。