ミラーアップ撮影


■マニュアル書での記載ページ

Nikon製のD610マニュアル書

・p6:レリーズモードダイヤル

・p83:レリーズモード

・p90:ミラーアップして撮影する

・p87:別売のリモコンを使って撮影する

 

Nikon製のD7200マニュアル書

・p6:レリーズモードダイヤル

・p65:レリーズモード

・p70:ミラーアップ撮影する

・p153:リモコン撮影

・p156:ミラーアップリモコンモードについて

 

参考:フォトマスター検定合格(平成30年度)

・p16:ミラーアップ

 

■ミラーアップ撮影の利点と欠点

 ミラーアップ撮影の利点は、カメラのミラーアップ機構により撮影時に僅かに発生する振動によるカメラブレの影響を抑制することです。カメラブレの原因の中では、最も影響が小さく、最後に考える対策であるため、使用する撮影条件も限定的です。

利点と欠点 説明
利点①

カメラブレ対策:

三日月など超望遠撮影(焦点距離800mmなど)をする際に、クレーターなどをよりシャープに撮れる。

利点②

カメラブレ対策:

標準的な焦点距離(100mm以下)だとしても、夜の遠くの小さな外灯の点光源を含む風景撮影では、僅かなカメラブレて光源が"毛"のように見えてしまうが、ミラーアップ撮影により光芒のある綺麗な点光源として撮影できる。

欠点①

気軽さ:

カメラブレ対策のうち最後に考える対策としてミラーアップ撮影がある。

そのため、三脚撮影・リモコン撮影(リモコンがないならセルフタイマー撮影を利用)は大前提であり、気軽な「手持ち撮影」での利用価値は少ない。

欠点②

利用範囲:

撮影条件が限定される。つまり、ミラーアップ撮影によるカメラブレ対策効果が発揮される撮影条件は、超望遠撮影、特定のシャッター速度範囲(1/100秒~1秒程度)、夜中に遠くに外灯などの点光源がある、などです。

 

■ミラーアップ撮影の手順

 通常、私は三脚とリモコンを併用してミラーアップ撮影を行うため、その場合のレリーズモードは「ミラーアップ撮影モード」ではなく、「リモコン撮影モード」となります。ここでは、リモコンを使わない「ミラーアップ撮影モード」での手順を説明します。

 

①レリーズモードダイヤルの設定

 カメラを構えた時、左手の人差し指に位置する「レリーズモードダイヤル」を回して、「ミラーアップ撮影(Mup)」に設定する。通常、「レリーズモードダイヤル」は固定されています。「レリーズモードダイヤル」を回すためには、傍にある「レリーズモードダイヤルロックボタン」を押しながら回す必要があります。

 

②ミラーアップさせる

 ピント調整後、1度目のシャッターボタン全押しでミラーアップする。

 この時点で、ミラーアップ後(光が遮断されている)のため光学ファインダー越しでは被写体の確認はできない。なお、ミラーアップ開始後、約30秒経過すると、自動的にシャッターが切れて撮影される。

 

③撮影する

 2度目のシャッターボタン全押しで撮影する。撮影後は自動的にミラーダウンします。

 ※リモコン撮影ではないので、カメラブレを抑えるためシャッターボタン全押しは静かに押す。